カネホンパネル衝撃試験
2008.2 (宇都宮大学 工学部 建設学科 小西研究室協力)
試験内容
<試験内容>
カネホン専用レールを木製パネルに取り付け、カネホンパネルを実際の施工と同様に
設置した状態におけるカネホンパネルの衝撃に対する抵抗力を調べる実験。
<試験方式>
建築板の場合最も一般的で明解に試験結果が現れる、JIS A5403の落錘式衝撃試験を採用。
(試験対象物に対し、おもりを垂直に落下させて抵抗力を調べる試験法)
<落錘の落下位置>
A.パネルの中央
B.カネホンパネルの接合部(300×900の300側目地中央)
※高さは50cm、100cm、150cm・・・と50cmごとにそれぞれ3回試験。
※カネホンパネルの厚みは35mm、40mmでそれぞれ行った。
試験結果
<A.パネル中央に落下>
a. 40mm厚
落錘の高さ150cmまでは大きな損傷がなく、落錘の落下地点に浅い凹みができる程度であるが、
200cmでは亀裂が入るもの、割れが生じるものが出た。天然素材であるためバラツキが予想され、
ある程度安全率を見込む必要があるが、ほぼ150cmまでは大きな損傷を受けないと言える。
b. 35mm厚
落錘の高さ50cmまでは大きな損傷がなく、落錘の落下地点に浅い凹みができる程度であるが、
100cmでは亀裂が入るもの、割れが生じるものが出た。天然素材であるためバラツキが予想され、
ある程度安全率を見込む必要があるが、ほぼ50cmまでは大きな損傷を受けないと言える。
<B.パネル接合部に落下>
a. 40mm厚
落錘の高さ50cmまでは大きな損傷が生じないが、軽微な亀裂が生じる場合がある。
b. 35mm厚
落錘の高さ37.5cmまでは大きな損傷が生じない。
<試験結果一覧>
(無:変化無し 凹:凹み有り 亀裂(軽):軽く欠ける 亀裂:亀裂が走る 割:砕けて割れる)
対象部位:中心 パネル厚:40mm
| 落錘の落下高さ 50cm |
試験後の観察結果 |
|
落錘の落下高さ 100cm |
試験後の観察結果 |
| 1回目 |
無 |
1回目 |
凹 |
| 2回目 |
凹 |
2回目 |
凹 |
| 3回目 |
凹 |
3回目 |
凹 |
| 落錘の落下高さ 150cm |
試験後の観察結果 |
|
落錘の落下高さ 200cm |
試験後の観察結果 |
| 1回目 |
凹 |
1回目 |
凹 |
| 2回目 |
凹 |
2回目 |
亀裂 |
| 3回目 |
凹 |
3回目 |
割 |
対象部位:中心 パネル厚:35mm
| 落錘の落下高さ 50cm |
試験後の観察結果 |
|
落錘の落下高さ 100cm |
試験後の観察結果 |
| 1回目 |
無 |
1回目 |
凹 |
| 2回目 |
凹 |
2回目 |
凹 |
| 3回目 |
凹 |
3回目 |
亀裂 |
対象部位:端 パネル厚:40mm
| 落錘の落下高さ 50cm |
試験後の観察結果 |
|
落錘の落下高さ 62.5cm |
試験後の観察結果 |
| 1回目 |
凹 |
1回目 |
凹 |
| 2回目 |
凹 |
2回目 |
亀裂(軽) |
| 3回目 |
亀裂(軽) |
3回目 |
亀裂 |
対象部位:端 パネル厚:35mm
| 落錘の落下高さ 50cm |
試験後の観察結果 |
|
落錘の落下高さ 37.5cm |
試験後の観察結果 |
| 1回目 |
凹 |
1回目 |
凹 |
| 2回目 |
割 |
2回目 |
凹 |
| 3回目 |
- |
3回目 |
凹 |
※「凹」については、今回の試験を通じて、どれも深さ3mmを超えておらず手で触っても
ほとんど凹みが感じられないようなものであったため、損傷と考える必要のないものと言える。
衝撃力の評価に対する文献は少なく、最も信頼性の高いものとして、建設省(現国土交通省)建築研究所の建築研究報告の材料に関する研究報告(昭和43年3月)の材料に関する研究『建物またはその部分に要求される条件』がある。そこに示されている『衝撃荷重に対して安全であること』が下表である。
| 番号 |
定性的グレーディング |
定量的グレーディング |
| 0 |
指先ではじく衝撃にも安全でなくてよい |
10gの鉄球を30cmの高さから落とした衝撃にも耐えなくてよい(0.3kg・cm以下) |
| 1 |
指先ではじく衝撃にも安全でなくてよい |
10gの鉄球を30cmの高さから落とした衝撃にも耐えねばならない(0.3kg・cm) |
| 2 |
こぶしで打つ衝撃に安全でなければならない |
1kgの鉄球を30cmの高さから落とした衝撃にも耐えねばならない(30kg・cm) |
| 3 |
足で蹴る衝撃に安全でなければならない |
1kgの鉄球を1mの高さから落とした衝撃にも耐えねばならない(100kg・cm) |
| 4 |
野球のボールがぶつかる衝撃に安全でなければならない |
1kgの鉄球を3mの高さから落とした衝撃にも耐えねばならない(300kg・cm) |
| 5 |
小さいハンマーで打つ衝撃に安全でなければならない |
10kgの鉄球を1mの高さから落とした衝撃にも耐えねばならない(1000kg・cm) |
| 6 |
大きいハンマーで打つ衝撃に安全でなければならない |
10kgの鉄球を3mの高さから落とした衝撃にも耐えねばならない(3000kg・cm) |
| 7 |
小型自動車が衝突した衝撃に安全でなければならない |
100kgの鉄球を1cmの高さから落とした衝撃にも耐えねばならない(10000kg・cm) |
| 8 |
大型自動車が衝突した衝撃に安全でなければならない |
100kgの鉄球を3mの高さから落とした衝撃にも耐えねばならない(30000kg・cm) |
| 9 |
重いものが高いところから落ちた衝撃に安全でなければならない |
300kgの鉄球を3.33mの高さから落とした衝撃にも耐えねばならない(1000000kg・cm) |
以上から、カネホンパネル中央部では、厚さ40mmの場合足でける衝撃に安全であり、
厚さ35mmの場合亀裂が入る可能性がある。
また、パネルの端部では、厚さ40mm、35mmとも拳で打つ衝撃に安全と言える。